・自閉症の息子のトイレトレーニングの最終段階として、1人でお尻を拭けるように支援
・手描きイラスト入りのカードを無料でダウンロード
以前、息子がトイレトレーニングに成功した経緯について書きましたが、息子は1人でトイレに行けるようになったものの、「ウンチをしたあとにお尻を拭く」ということが小学校に入るまでできませんでした。
息子は普段から、物に触れたり物を触る時に充分に指先に力を入れない傾向があります。それを改善すべく療育の一環として指先の訓練を続け、だいぶ良くなってきたのですが、それでもまだお風呂でスポンジを使って体を擦るときや、トイレでお尻を拭くときなど、特に自分の体に触れるときは充分に指先に力が入りません。自閉症の症状の一つとしてさまざまな刺激に敏感なので、痛みを感じるのを恐れている、という理由もあるかと考えています。
それでも1人でお尻を拭けるようになってほしい!これが息子にとってトイレトレーニングの最終段階であり、できるようになったら、家でも外でもトイレに関しては完全に自律できるからです。
ということで、今回は自閉症の息子のために作った「お尻を拭こう!手作りイラストカード」をご紹介します。この手作り教材は、無料でダウンロードできます。
目次
絵カードもイラストも見つからない
息子は、昔から絵やイラストより実際の写真の方が理解しやすい傾向があったので、トイレトレーニングを始めた頃は、絵カードではなく写真を使用していました。実際、オマルの中身の写真を撮り、ポスターを作ったのです。
今回は、文字を読めるようになり、イラストにも反応してくれるようになったので、ウンチの写真を使わないで済む方法を考えました。
大事なのは、お尻の穴にトイレットペーパーを当ててギュッと押しながら拭く、という行為を分かってもらうこと。何度口頭で伝えても、トイレットペーパーを握った手を体の後ろに持っていくところまでしかやってくれませんでした。
しかし、「お尻の穴にトイレットペーパーを当てている様子」を表す絵やイラストは、ネットで検索しても、作業療法士さんに相談しても、見つかりませんでした。
なので結局、文章は私が書き、イラストは夫に描いてもらい、手作りポスターを作りました。
「お尻を拭こう!」イラストの作り方
※息子の第一言語は英語なので、文章は英語で書いています。
1. トイレットペーパーを6枚取ろう
作業療法士さんが指導してくださったのが、「必要なトイレットペーパーの量を具体的に教える」こと。それまで「たくさん取ろう」「多めに取ろう」と指示していたのですが、イラストには具体的に「6枚」と書きました。(4枚+女の子のイラストもあるのは、妹のトイレトレーニングもついでに一緒に行ったからです!)
2. トイレットペーパーを丁寧に畳もう
息子はトイレットペーパーを手に取ると、グシャグシャと手の中で丸めてしまい、結果トイレットペーパーが小さくなりお尻を拭くのに必要な面積が足りなくなっていたので、「丁寧に畳む」「手の中に丸めない」という指示を入れました。
3. お尻の穴に当てて、ギュッと拭こう
これが肝心なイラスト。お尻の奥までトイレットペーパーを押し込み、お尻の穴に当てて、ギュッと拭く様子を描いています。
4. トイレットペーパーを見て確認しよう
これも作業療法士さんからのアドバイス。拭き終わったトイレットペーパーを見て、「ウンチがついていたらもう一回(新しい紙を取って)拭こう!」「ウンチがついていたらおしまい!」と教えています。
この手作りポスターを使い始めてから数週間経ちますが、必ず毎回充分に拭けるようになるのにはまだ時間がかかりそうです。ただ、ポスターにはとても興味があり、毎回トイレでじっと眺めていて、前よりもだいぶお尻を拭く努力をしてくれるようになりました。
手作りイラストを無料でダウンロード
文字が英語で申し訳ないのですが、印刷してイラストを切り抜き、日本語版の絵カードに貼っていただけると幸いです。