・子育てで疲れた方へのエールを送る番外編
・子どもの将来のためにも自分の体と心のケアを始めよう
息子が2歳の時に発達障害である可能性を伝えられ、息子とのコミュニケーション、息子のサポートが日々困難になっていく中、私は多くの障害児の親と同様、自分のことは全く後回しになっていました。下の子が生まれてからは尚更そうでした。
5〜6年間妊娠、出産を経て育児に没頭していたことで、身体中が痛く、体重も増え、好きだった読書にも集中できず、部屋着も外着もパジャマも大して変わらないような生活になっていました。
自分の健康管理を意識するようになったのは、息子が小学生になった頃。ある日曜日、思いつきで夫に夕飯の支度を任せ、1人で散歩に出かけたのがきっかけでした。
それまで子供なしで1人で外に出たのは、1年に2、3度の美容室くらいだったので、それだけでドキドキ。何年ぶりかに体を積極的に動かし、普段見ることない時間帯の空を見れたことが気持ちよくて、これから定期的にやろう、と決めました。
色々な意味でまだ幼児のような息子も、気付けば体型は立派な男の子。この先、私より背が高くなり、足も速くなり、力も強くなった時、私はちゃんと息子を守れるのだろうか。
そして息子が成人して私が年取ってからもずっと長生きして、1年、1ヶ月、1日でも自分の元で世話をし続けたいと思っているのに、私の体力はついてきてくれるのだろうか。
そのような心配もバネにして、少しずつ自分の身体と心のケアを始めました。
障害のある子の親は、自分に割り当てられる時間と気力が極端に少ない中、恐怖や孤独と格闘しながら「自分がしっかりしなければ」というプレッシャーを人一倍大きく感じていると思います。また、子どもを他の大人に任せて自分の時間を作るのも、家庭の状況によって難しい場合もあります。
なので、自分にあったタイミングで、可能な範囲で少しずつ生活習慣を変えていければ、もうそれで充分!
この記事では、私が「これなら続きそう」と感じたセルフケアの方法をご紹介します。
目次
朝、外に出る
我が家では、息子が早起きであることをプラスに考え、夫と私が交代で朝25分ずつ外に出るルーティーンを始めました。
朝ウォーキングは、
・脂肪燃焼アップ
・セロトニン効果で前向きな気持ちに
・基礎代謝を上げる
などの嬉しい効果があります。
また、子どもに関連するストレスや、何かと思いどおりに行かず「報われない」という気持ちと戦う1日の中で「とりあえず朝の運動だけはできた」という達成感が感じることができます。
1日の忙しさやノイズが始まる前の、朝方の静けさで気持ちをリセットできるのも、障害のある子の親にとって、とても貴重です。
私の場合、最近になって毎日の晩酌をやめたのですが、朝ウォーキングの途中でスーパーに立ち寄って、お酒代わりのフローズンヨーグルトを買うことがあります。朝ウォーキングをしてコンビニに寄り、その日の夜に楽しむ「自分へのプチご褒美」を買うのもモチベーションになるかもなれません。
朝ウォーキングを始めてから1年後に、ウォーキングをジョギングにグレードアップしました。同じルート、同じ距離を走るだけなので20分で終わってしまうのですが、私にとっては充分な疲れ具合です!
水を飲む
「眠くないけど疲れてる」
「頭痛がする」
「イライラする」
「お腹が空く」
といった時に、「水を飲む」ことで多少解消が期待できます。
水分補給は、
・疲労回復
・気持ちを穏やかにしてくれる
・自律神経のバランスを整える
などの効果があるそうです。
また、「喉の渇き」と「空腹感」が脳内の同じ部分で処理されるため、本当は水を飲むべきなのに「お腹空いた」と感じて食べてしまうことがあるそうです。なので、お腹が空いたらとりあえず水を飲む、という習慣をつけると、ダイエット効果にもつながります。
子育てに追われる中、水を飲むのは最も簡単にできること。1秒でも、2秒でも水を飲む間自分の時間を作り、気持ちを落ち着かせて元気を出すきっかけにしてみてください。
バーピージャンプ
バーピージャンプは、有酸素運動と筋トレ両方の要素を持つ全身運動。短時間で脂肪燃焼&体力アップにつながり、室内で簡単にできるので、とにかく時間がない、子どもから目を離せない、という人におすすめの効率良い運動方法です。
子育て、家事の間に2分程空いたその瞬間、どの部屋でも廊下でも、服も着替えず、子どもから目を離さず、その場でパッとできます。
バーピージャンプはとにかくハードなので、やっている間は他のことを考える余裕もなく、しんどい分ストレス発散にもなります。一気に心拍数が上がり、筋肉もゾクゾクするので、たった数分で「体動かした〜」と満足した気持ちになれます。
お子さんの日々のサポートに体力・筋力が必要と思われている方、ぜひ試してみてください!
昔の趣味を再発見
私は、昔から読書が好きだったのですが、育児に追われ、息子の障害と向き合っているうちに本を読む気力と集中力を失ってしまいました。
それが最近になって、オンライン読書会を発見し、少しずつですが読書を再開しました。
また、首、肩、腰、背中の痛みがひどくなってきたので、妊娠中にやっていたマタニティーヨガのDVDを引っ張り出し、ヨガも再開しました。
とは言っても、普段はダラダラとYouTubeを観ていることが多く、夜中に何度も起きる息子に付き合い、真っ暗の中携帯を永遠といじっている時もあります。
そんな時「明日は5分でもいいから読書するぞ」「明日の夜はヨガやろう」と体や心にヘルシーな事をやると誓うだけで多少罪悪感が解消されます。
新しいスキルを身につける
ある日、ルービックキューブ早解き世界記録を持つ自閉症の子のドキュメンタリーをネフリで観て、「息子にも教えよう!」と思い、私自身がまずルービックキューブを買って解き方を覚えました。
結局まだ息子には難しすぎると判断したのですが(笑)、ルービックキューブに没頭した数時間、充実感がありました。時間と場所に縛られず、ちょっとした空き時間にパッと取り出して楽しめるパズル系は、忙しい親に向いているのかもしれません。
また、「いつか子どもと楽しめるかもしれない」といった小さな願いを心に秘めて新しいことに没頭するのはいいなと感じました。たとえ期待外れで終わっても、自分が習得できただけでとりあえずよし!そこからまた違った何かが見えてくるかもしれません。