・お子さんが「質問に答えない」とお悩みの方におすすめの対処法
・自由回答式ではなく、選択肢を提示して答えやすくする
自閉症の息子は「何が欲しいか」「何がしたいか」という自由回答式の質問をされると返事に詰まってしまうことがあります。
今回はそんな時に活用する、言語療法士さんに教わった「選択肢を提示」する支援方法をご紹介します。
自閉症の特徴として、息子は抽象的な問いかけや自由回答式の質問をされると、その質問の意味を掴み選択肢を思い浮かべるのに苦労して、結果言葉が出ない時があります。
そういう時は、「何が欲しい?クッキー?クラッカー?」「何がしたい?本読む?レゴやる?」と具体的な選択肢を2つ提示してあげます。
そうすると2つに絞られた回答の中から1つ選べばいいので難易度が下がり、また、たった今聞いた言葉をお手本に復唱すればいいので発音なども楽になります。
ジェスチャーをつける
さらに目で見てわかるように、1つ目の選択肢を言いながら片方の掌を上に向け、2つ目の選択肢を言いながらもう片方の掌を上に向けるというジェスチャーをつけます。
そうするとどうしても言葉が出ない場合、どちらかの手に触れて自分の意思を伝えることができます。
発語の訓練にも便利な支援方法
この支援方法を使い、あらゆる状況で2つの選択肢から選ぶように促すことで発語の訓練にもなります。
【例1】ジュース用のコップを渡す時に、わざと普段使っていないコップも混ぜて「どっちがいい?赤?青?」と聞く。
【例2】公園に行く時にわざと道がわからなくなったふりをして「ここはどっち?左?右?」と尋ねる。
【例3】おやつの時間に絶対食べたくないものも出して「どっちがいい?おせんべい?それともにんじん?」と聞く。
ここがポイント
ここで気をつけたいのが、選択肢を提示する順番。言語療法士さんによると、自閉症の子どもは最後に聞いた選択肢の方が記憶に残り、反射的にそれを選ぶ傾向があるそうです。ちなみに息子はその逆で、最初に聞いた選択肢の方を選ぶ傾向があります。
なのでいずれの場合も、選択肢を提示する順番を毎度変えることが重要。「正解」の方を時には1番目に言ってみたり、時には2番目に言ってみたりして、ただ反射的に答えるのではなく考えて選ばないといけない状況を作ってみてください。
モンキーのメモ
✏️あらゆる状況で選択肢を増やし、選ぶように促す。
✏️選択肢の順番を常に入れ替えて、反射的に答えるのを防ぐ。
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