会話の練習(放課後編)

会話の練習〜独り言をキャッチボールに変えるコツ

・「過去に起きたこと」について質問したい時に使う方法
・独り言を会話に変えるコツ

「今日(学校)どうだった?」
この質問は、息子が3歳で保育園に通い始めた時から「返事してほしい質問No.1」でした。息子が目の届かない場所で1日過ごして帰ってきた時に、何が楽しかったのか、何が辛かったのか、本人の口から聞き出したいという思いは今も変わりません。

とはいえ、「過去に起きたこと」、つまり保育園・学校での1日がどうだったかを聞き出すのはハードルが高く、まずは「今何をしたいか」という質問に返事を返す練習から始めました。そのあと、「過去に起きたこと」に関する会話の練習に突入。

今回は、帰宅後行う会話の練習方法をご紹介します。

「正解」を把握しておく

学校の時間割を見たり、お迎えの時間に先生に聞いたりして、その日に息子が何をしたのかを可能な範囲で事前に把握しておきます。

こうして質問に対する「正解」を知っておくと息子の返事を誘導しやすくなります。

早い段階で会話をする

息子の記憶が新しいうちに、息子が帰宅してからなるべく早い段階で会話を始めます。

時には帰り道に、息子本人がその日に習った歌や本の内容を独り言でつぶやいたりするので、その場合はそこですぐ会話を始めます。

選択肢を提示する

「学校どうだった?」という自由回答式の質問だと息子は言葉に詰まってしまうことがあります。なので代わりに選択肢を提示します。

【例】
「今日は絵書いたの?それとも音楽室に行った?」
「今日は先生と何の本読んだの?(本のタイトルを2つあげる)」
「今日はおやつ何食べたの?クッキー?それともヨーグルト?」

この時、できる限り息子と目を合わせ返事を長めに待ちます

または、正解を事前把握している場合は、言語指導の基礎「わざと間違える方法」を使って、息子に訂正してもらうのを期待します。

会話を維持する

息子が返事を返してくれたら、その流れで問いかけを続けます。

【例】
「絵書いたんだ!何を書いたの?犬?それとも猫?」
「クッキー食べたの!大きいの?それとも小さいの?」

独り言を会話に変える

息子は夕食の前にテレビを見るので、食卓につくときに直前に見た番組の台詞や歌を独り言でつぶやいていることがよくあります。なのでそれを利用して、ご飯を食べながら番組の内容について質問します。

【例】
「へえ、ブタさんがブランコから落ちたの!ブタさん笑ってた?それとも泣いてた?」
「その歌誰が歌ってたの?(キャラクターの名前を2つあげる)」

私が夕食の支度中に、テレビ番組の内容をどれだけ把握できるかは日によります。さっぱり分からない時は「〜が被っている帽子何色だった?赤?青?」と既に知っているキャラクターの容姿について聞いたり、ちんぷんかんぷんなのを覚悟して適当な質問で賭けに出ることもあります!

ここがポイント

1点気をつけているのが、選択肢を提示する順番。言語療法士さんによると、自閉症の子どもは最後に聞いた選択肢の方が記憶に残り、反射的にそれを選ぶ傾向があるそうです。ちなみに息子はその逆で、最初に聞いた選択肢の方を選ぶ傾向があります。

なのでいずれの場合も、選択肢を提示する順番を毎度変えることが重要。「正解」の方を時には1番目に言ってみたり、時には2番目に言ってみたりして、ただ反射的に答えるのではなく考えて選ばないといけない状況を作ってみてください。

モンキーのメモ

✏️可能な限り質問の「正解」を事前に把握しておく。
✏️お子さんの記憶が新しいうちに早い段階で会話をする。

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