自閉症児におすすめのゲーム

自閉症児と遊ぶトランプ、ボードゲーム【おすすめ7選】

・息子に初めて教えたボードゲームやトランプの遊びを紹介
・簡単なルールで、視覚的・動作的に楽しく、テンポの速いゲームを厳選

・順番待ちや勝敗、数字などを教えられる家庭療育

自閉症の息子に長年教えてきた順番待ちなど遊びの基本ルールが、最近定着してきました。ちょうど幼児向けのおもちゃには親子ともに飽きてきたので、レベルアップしてトランプやボードゲームに挑戦することにしました。

今回は、息子と遊んでいるトランプゲーム、ボードゲームをご紹介します。

トランプやボードゲームが療育に役立つ理由

見た目や動作が楽しく、展開も速く、ルールの難易度も調整できるカードゲームやボードゲーム。順番待ちや勝敗などのソーシャルスキルを養えるので家庭療育に役立ちます。

自閉症の子どもは新しいことを嫌がったり、集中力を保てない傾向があります。新しい遊びを好きになってほしいときは、子どもの心を瞬時につかむゲームを選び、教える手順を考えるのが大切。息子も新しい遊びを最初は警戒するのですが、一度興味を持つと学習が早く、ジグソーパズルやレゴブロック遊びのようにものすごくハマってくれます。

ちなみに息子はゲームとは関係なく、トランプの絵札(11、12、13)を抜いて並べて眺めるのが好き。ゲームの勝敗に関しては全く気にしないので、戦略を教えるのが難しい!それでもゲームの始めにじゃんけんをしたり、終わった後に手元のカードを一緒に数えたりと、会話を増やすきっかけにもなるので今後も続け、レパートリーを増やしていこうと思っています。

ゲームの選び方

まずは、私がゲームを選ぶ際に重視したことをご紹介します。

簡単なルール

息子がすぐに理解できる簡単なルールで、説明を最短に抑えることができるものを選びました。そのために本来のルールを簡単なものに変えることも。例えばUNOでは数字以外のカードを全て省きました。七並べでも1と13が隣接するなどの上級ルールは取り入れていません。

視覚的・動作的に楽しい

カードの並びや盤面の模様が目で見て楽しいもの、カードを引いたりコマを動かす動作が面白いものを選びました。例えば「蛇と梯子」では、梯子のふもとのマスに止まったら梯子を上り、蛇の頭のマスに止まってしまったら尻尾まで落ちてしまう動作に、息子は声を上げて笑います。七並べでは、息子は勝つことよりゲームの終わりにカードが並び揃うのを楽しみにしています。

テンポが速い

ゲームの展開が速く、明確なゴール地点があるものを選びました。例えばトランプの「ぶたのしっぽ」では、プレイヤーが順番にカードを1枚選んで中央に置くだけ、場のカードが無くなったらおしまい。オセロでは石を交互に置いていき、盤面が埋まったら終了なので、息子が途中で飽きてしまったら「終わりまであと5個だね」と励ましています。

かるた

トトロのかるた
息子はトトロのかるたが好き(Amazon)

かるたは、ひらがなの勉強の一環で「1人遊び」として使い始めました。息子の前に絵札を広げ、私がひらがなを読み上げる。息子の聞き取る力や集中力を養うのにも役立ちました。

対戦形式に変えたのは最近です。相手がいても息子は勝敗に関心がないので、絵札を見つけるスピードが速くなる訳ではないのですが、相手が大袈裟に喜んだり悔しがったりするのを面白げに見ているので、目を合わせ、感情を共有するきっかけになっています。

蛇と梯子

「蛇と梯子」ボードゲーム

欧米で定番のボードゲーム「蛇と梯子」(Snakes and Ladders)。サイコロを振り、出た数だけコマを動かし、1から100までのマスを最初にクリアできた人が勝ち。盤面には梯子や蛇が描かれていて、梯子のふもとのマスに止まった時は梯子を登ることができ、蛇の頭のマスに止まってしまった時は蛇の尻尾まで落ちてしまいます。

シンプルなルールで、盤面も可愛く動作も楽しい。数を数える練習やサイコロを振って転がすという微細運動の訓練にもなります。

Amazonで検索
Yahoo!ショッピングで検索
楽天市場で検索

1番大きい数字は誰?

息子に教えた最初のトランプ遊びです。プレイヤー全員に同じ枚数のトランプを配り、「せーの」で一斉に1枚を場に出します。最も大きい数字を出した人がその回のカードを全部回収します。勝ち取ったカードは手に取らず、最初から持っていたカードが無くなった時点で終了。回収したカードの数が最も多い人が勝ち。

極めて簡単なルールと明確な勝ち負け。トランプのマークは関係なく、数字だけを見るので初めて遊ぶゲームとして最適です。正式名称が多分あると思いますが、我が家では「Who’s got the highest?」(1番大きい数字は誰?)と呼んでいます。

七並べ

誰もが知っている七並べ。息子は手先が弱くカードを手に持つのが難しいので、我が家ではプレイヤー全員が自分のカードを目の前に並べます。それぞれ自分のカードをマークごとに分け、数字の大きさの順に並べてからスタート。

1と13が隣接するなど複雑なルールは省き、順番にカードを置いていくだけ。置けるカードがない時は「パス」と言います。カードを置きながら「ハートの6」のように読み上げることで、言葉の練習にもなります。

ぶたのしっぽ

我が家では「ドーナツゲーム」と呼んでいます。上記にある「1番大きい数字は誰?」ではカードが最も多い人が勝ちなのですが、こちらのゲームでは最も少ない人が勝ち。そのようなルールの違いを理解できると、思考の柔軟性につながります。

ゲームの始めにトランプを輪(あるいはドーナツ)のように広げるので見た目も楽しく、カードをめくって置くという動作も簡単。

輪の中央に溜まっていく山のカードと自分がめくったカードが同じマークあるいは同じ数字の場合、山のカードを全部取るというルールで遊んでいるのですが、息子は最初「同じマーク」又は「同じ数字」と条件が2つあることを理解するのに苦労していました。繰り返し遊び、言葉と動作で説明を重ねていくうちに理解するようになりました。

UNO

人気のカードゲーム「UNO」(ウノ)。こちらも我が家では一番簡単なルールで始めました。数字以外のカードは全て省き、各自配られたカードを目の前に並べます。場のカードと同じ色または同じ数字のカードが手元にあったら出す、なければ山からカードを引く。最初にカードが無くなった人が勝ちです。

手元のカードが1枚になった時に「ウノ!」と叫ぶのを息子は気に入っています。「ウノ」とはイタリア語又はスペイン語で「1」という意味です。

息子が慣れてきた頃に、数字以外のカードを徐々に取り入れていきました

オセロ

オセロは本記事のラインアップの中では一番チャレンジングです。1ゲームの時間が長めで、石を置ける場所はどこなのか、裏返せる石はどれなのかをターンごとに把握しなければいけません。

でもルールさえ理解できれば、集中力のトレーニングにぴったりなゲームです。私はゲームの間は独り言を言わずに、ふざけずに集中することを息子に教えています。石が裏返る瞬間を盤面に顔を近づけて見たい気持ちも我慢するように促しています。石を置いたり裏返したりする動作は指先の訓練にもなります。

1対1で遊ぶ落ち着いたゲームなので、息子との静かなひとときになるように心がけています。

自閉症児と遊ぶトランプ、ボードゲーム【おすすめ7選】」への2件のフィードバック

  1. 杉田

    こんばんは。
    杉田と申します。
    娘が自閉症ですが、
    オーストラリアのギフテッド教育が優れてると聞き、オーストラリアに移住しようと思っています。(シドニー)
    しかし、
    自閉症の子に合った学校の情報やビザの情報など、意思決定するのにまだまだ情報不足で情報収集しているところです。
    もし可能であれば相談に乗って頂けると非常に助かります。
    よろしくお願いします。

    返信
    1. monkeymemo 投稿作成者

      ご連絡をありがとうございます。オーストラリアへの移住をご検討されているとのことで、お力になれたら良いのですが、残念ながらシドニーの事情やギフテッド教育について知識がありません。お役に立てず申し訳ありません。ご家族のご健康とご多幸をお祈り申し上げます。

      返信

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です