自閉症児の教材の作りかた

無料で充実した教材を手作りする方法

・自閉症児の家庭療育におすすめの教材の作り方
・子供が好きなテーマを様々な形で勉強につなげる方法

自閉症の息子の療育・勉強において、いかに彼の興味を引く教材を作れるかが日々の課題です。またその教材をいかに簡単に作り、いかに1つの教材を多方面で活用できるかも重要!

今回は、そんな我が家の教材の作り方をご紹介します。言語訓練を始め、あらゆることを「見て理解して欲しい」「声に出して覚えて欲しい」「丸暗記して覚えて欲しい」時におすすめの方法です。

子供の好きなテーマを見つける

絵本、動物、テレビや映画のキャラクター、食べ物、乗り物、なんでもオッケー。そのイラストや画像が描かれた教材を見るだけで「お!」と興奮するような、お子さんの興味を一瞬で引くものを選んでください。

息子の場合は、療育におすすめ絵本10選にも登場する人気作家エリック・カールの代表作『はらぺこあおむし』を始め、あらゆる絵本のキャラクター、トトロ、スペースシャトル、クジラなど。歌では『はたらくくるま』『パプリカ』などを利用しました。

テーマに関連する歌や動画を見つける

YouTubeなどの動画サイトでは子供向けの動画を無料で検索して観ることが可能なので、我が家でも息子に言葉や日常スキルを教えるのにYouTubeを幅広く活用しています。(一押しのプレイリストは言葉を教えるのにおすすめの動画をご覧ください。)

なので、お子さんが好きなものが例え狭いジャンル、マイナーなものでも、それを題材にした知育動画、歌動画など、何かしら見つかるかと思います。

我が家の場合も、息子は小さい頃から『はらぺこあおむし』の絵本が好きだったのですが、歌もあることは最近知り、YouTubeで読みやすい字幕付きの動画を発見しました。

子供向けの歌や『パプリカ』などは、振付が分かりやすい動画を選び、ダンスルーティンと合わせて歌詞を覚えられるようにしました。

おすすめなのは、大人向けの動画も検索してみること。子供向けの動画は凝ったキャラクター設定や、アニメ風のナレーションで障害のある子には観づらい、聞き取りづらいことがあるかと思います。大人向けの動画だと、そのような余計な要素がない分淡々と進み、自閉症児には分かりやすい場合があります。

例えば、息子はスペースシャトルが大好きで、スペースシャトルのレゴブロックで療育を行っているほど。ある日YouTubeでスペースシャトルについて丁寧に説明している動画を発見!息子は15分ほどのその動画を丸ごと再現できるほど繰り返し見ています。大人向けの動画なのもあり、どれだけ内容を把握できているかは疑問なものの、難しい単語の発音練習につながり、いい訓練になっています。

動画をスクショしてフラッシュカードを作る

息子はタブレットを使う勉強が大好き。なので、お気に入りの動画をスクショし、単語帳アプリを使ってフラッシュカードを作成し、歌詞や覚えて欲しい文章を添えました。(詳しくは自閉症の子の勉強には単語帳アプリをご覧ください。)

文章を記入するのが大変な場合、歌詞やナレーションの字幕入りでスクショすると、その画像をアップロードするだけで済みます。

はらぺこあおむしの歌のスクショ
歌『はらぺこあおむし』の動画のスクショ。字幕オンにした状態でスクショすると、自力で文字記入する手間が省けます。

歌詞をプリントする

歌の場合、歌詞をネットで探し、コピペして紙に印刷してみてください。この時オススメのコツは、とにかく読みやすくすること。例えば、A4用紙が埋まる大きいフォントを使い、単語と単語の間にスペースを入れる。我が家の場合、息子がまだ漢字を読めないので、漢字は全て平仮名かカタカナに打ち替えました。

更には、息子の目を引き、一瞬で「あの歌の歌詞だ」と理解してもらえるように、紙の一箇所に動画のスクショも載せました。

出来上がった歌詞シートは、勉強の時間に読み上げるのに使ったり、クリアファイルにいくつもの歌の歌詞をまとめて外出先でも読めるようにしています。

はらぺこあおむしの歌詞シート
急いでいたため2枚の紙をホチキスで留めただけで、すぐクシャクシャに
携帯できるようにクリアファイルに入れたり、画用紙に貼るのがオススメ!

また、息子に覚えてもらいたいことは日頃自然と目に入るように努力しています。このような歌詞シートも、家中のあちこちに貼っています。(詳しくは視覚優位を活かした日常生活の工夫をご覧ください。)

こだわりを崩す教材を作る

どんな目的で作る教材も、お子さんが今ハマっているキャラクターなどを使うと、お子さんのモチベーション向上につながるかと思います。

例えば、こだわりを崩す教材を無料ダウンロードの記事で紹介したようなものをご自宅で作られる場合、お子さんが好きなキャラクターや馴染みのある日常用品の画像をネットで探し、サイズや色を調整して、カスタマイズしたカードを作ってあげてみてください。

こだわりを崩す教材
息子が馴染みのある日常用品の写真を検索して使いました(左)

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